このページを印刷する

最終更新日:2023/9/20

和解(土地収用法における〜)

わかい(とちしゅうようほうにおける〜)

収用の裁決が申請され、収用委員会が審理を開始した場合において、収用委員会はいつでも審理の途中で和解を勧告できる。この勧告に従って起業者と収用される相手方の双方の合意により和解が成立した場合には、和解調書が作成され、これをもって権利取得裁決と明渡裁決が同時にあったものとみなされる(土地収用法第50条)。

-- 本文のリンク用語の解説 --

収用委員会

土地収用の裁決等を行なう組織をいう。

都道府県知事の所轄のもとに置かれるが、独立してその職権を担う。都道府県の議会の同意を得て都道府県知事が任命する委員7人をもって組織し、委員の任期は3年である。

和解調書

紛争を解決するために当事者が互いに譲歩して合意に達することを「和解」というが、裁判所が関与してこの「和解」が行なわれることがあり、これを「裁判上の和解」という(裁判所が関与しない和解は「裁判外の和解」である)。

具体的には、民事訴訟が提起された場合に裁判所が関与して行なわれる「訴訟上の和解」と、簡易裁判所において当事者同士の和解を公的に証明してもらう「即決和解」が、「裁判上の和解」に該当する(なお即決和解は「起訴前の和解」ともいう)。

このような「裁判上の和解」がなされた場合には、裁判所書記官がその和解を調書に記載する。こうして和解を記載した調書のことを「和解調書」と呼んでいる。

和解調書は、債務者に給付義務を強制的に履行させる手続き(強制執行)を行なう際に、その前提として必要とされる「債務名義」の一つである。