CMBS
しーえむびーえす
Commercial Mortgage Backed Securitiesの略。商業用不動産ローン担保証券などと呼ばれることもある金融商品の一つである。事務所、ショッピングセンター、ホテルなど非居住用不動産に対するノンリコース(求償権を担保物権以外には遡及しない)の貸付債権を担保にして発行される。
通常、複数のローン債権をプールし、しかもリスクとリターンの大きさに応じて切り分けたうえで(切り分けられたローンの固まりをトランシェという)証券化されるため、住宅ローン債権を担保とするRMBS に比べて、複雑な金融商品となる。
担保物権
債権を保全するために設定される物権のこと。担保物権は約定担保物権と法定担保物権に分類することができる。
約定担保物権は、債務者の信用を創出するために、当事者の合意によって設定される担保物権であり、抵当権、質権がある。
法定担保物権は、政策的な必要性から、一定の事情がある場合に法律上当然に成立する担保物権であり、先取特権、留置権がある。
またこのほかに、民法第二編には規定されていない約定担保物権があり、変則担保と呼ばれている。具体的には、譲渡担保、仮登記担保、買戻、再売買の予約、所有権留保である。
RMBS
Residential Mortgage Backed Securitiesの略。住宅ローンを担保として発行される証券のことで、住宅金融公庫(現在は「住宅金融支援機構」)が発行する貸付債権担保住宅金融公庫債券(現在は「貸付債権担保住宅金融支援機構債券」)や金融機関が発行する住宅ローン債権担保証券がこれにあたる。
証券を買った投資家は、住宅ローンの償還金や利子を受け取る。その特徴は、多数の住宅ローン債権をまとめてパッケージとして金融商品化することであり、アメリカで発達・拡大した商品である。住宅ローンは超長期固定金利という特性があるが、債務不履行、繰上げ償還などのリスクがあり、それらのリスクを投資家に分散する手法として、日本でも発行が拡大してきてたが、サブプライム住宅ローン問題に端を発したリーマン・ショックなどのため、一時は市場規模が縮小傾向にあった。