交換差金
こうかんさきん
金銭以外の財産を交換する場合に、譲渡する財産の価額と取得する財産の価額が同額でないときにその差額を補うために授受される金銭をいう。
また、交換差金を伴う交換を「補足金付交換」という。
民法上、交換契約については売買契約の規定が準用されるが、交換差金については売買代金に関する規定が準用される。
なお、所得税・法人税の課税において、土地や建物を同じ種類の資産と交換したときは譲渡がなかったものとする特例(土地建物の交換特例)があるが、交換差金等の額が譲渡資産の価額と取得資産の価額とのいずれか高いほうの価額の20%相当額を超える場合には、この特例は受けられない。
売買契約
当事者の一方が、ある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。
売買契約は諾成契約とされている。つまり、当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引き渡されたときに成立するのではない)。
また、売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。
さらに、売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。
当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立したとき、売主には「財産権移転義務」が発生し、買主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。
法人税
国税の一つで、法人の所得金額などを課税標準として課される税金をいう。
納税義務を負うのは、すべての国内法人(ただし、公益法人等や人格のない社団等については、収益事業を営む場合などに限る)および国内源泉所得がある外国法人である。
課税の対象となるのは、原則として各事業年度の法人の所得であり、益金と損金の差を一定の規則に従って算出して求めることとされている。その算出のための経理が税務会計であるが、連結の扱い、圧縮記帳などの特例、各種特別控除等々、税技術的な詳細な規定に従わなければならない。
また、税率は原則として一律(23.2%)であるが、一部特例がある。
建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。