スマートシティ・スマートコミュニティ
すまーとしてぃ・すまーとこみゅにてぃ
エネルギー効率が高く、地球環境への負荷が小さい都市(スマートシティ)または地域社会(スマートコミュニティ)のことで、IT技術、再生エネルギー技術などを開発し、それらを都市または地域社会を単位にして高度に連携・統合して活用することに特徴がある。
例えば、住宅やビルのエネルギー利活用を最適に制御するシステムや再生可能エネルギーの供給システムなどをネットワーク化すること、公共交通機関の統合的な運行や信号制御の最適化などによって交通による環境負荷を最小化することなどが考えられている。
このときに中心となる技術は、分散した端末をネットワークによって結合し、双方向通信で制御することによってシステム全体の最適化を図る技術であり、例えばエネルギーの利活用についてはスマートグリッドがそれに当たる。
スマートシティやスマートコミュニティは社会的な制御を伴うことから、その実現のためには技術開発だけでなく社会的な合意が必要である。
再生可能エネルギー
短期間に再生し、あるいは消滅しない燃料源から取り出されるエネルギーをいう。
そのような燃料源として、太陽光、風、流水、植物・バイオマス、地熱などがある。
一般に、再生可能エネルギーは資源としての持続性に優れ、また、その発生に伴う環境への影響も小さいと考えられている。そのため、気候変動への対応や安定的なエネルギー資源の確保のために、再生可能エネルギーの開発・活用が推進されている。
なお、再生エネルギーの燃料源はさまざまであるが、通常は、電力の形で取り出されている。
スマートグリッド
電力需給を最適化する機能を備えた電力網をいう。
供給される電力の質や量は、水力、風力、太陽光、火力、燃料電池など発電形態によって異なり、電力の需要も、動力、照明、熱源など電気機器の性質によってさまざまに異なる。電力網は両者を結合し包含するが、情報通信技術を活用してこの電力網を制御することによって、ロスが少なく、安定した電力需給関係を形成・維持できるとされる。
スマートグリッドの構築は、グリーン・ニューディール政策の一つとされる。住宅やビルの電力もスマートグリッドに組み込まれ、その一端を担うこととなる。
スマートグリッドに対しては、エネルギーシステムの革新であるとして期待する意見がある一方、それが消費者の利益に資するかどうか疑問視する見方もある。