建物倒壊危険度
たてものとうかいきけんど
地震による建物倒壊被害の危険性をいう。
自治体単位で公表しているもので、東京都は定期的に町丁目ごとに建物倒壊危険度を測定し、公表している。
東京都による建物倒壊危険度の測定は、地盤の揺れやすさと地震に対する建物耐力を考慮して行なわれ、例えば大規模造成地盛土地域や液状化による影響のある地域での危険性は高く評価される。
東京都の評価結果は、町丁目ごとに5段階にランク分けして公表されている。
測定された建物倒壊危険度は、木造住宅密集地域整備事業、防火規制、建物の耐震化助成等の地域の選定、に活用されている。
建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。
液状化(地盤の〜)
地震の際に地盤が液体状態となる現象をいう。
水分をたくさん含んだ砂質の地盤で発生する。
地震による強い振動によって砂粒の間にある水分の圧力(間隙水圧)が高まり、砂粒の動きが自由になるために生じる。その結果、地上構造物の沈下や倒壊、地中構造物の浮き上がり、地盤の水平方向への移動(側方流動)、水と砂の吹き上げ(噴砂)などが起きる。
新潟地震(1964)でその発生が確認され、その後、阪神・淡路大震災(1995)や新潟県中越地震(2004)でも発生した。また、東日本大震災(2011)では、千葉県浦安市をはじめ広範囲に発生し、大きな被害をもたらした。
なお、液状化あるいはそれによる被害を防ぐための工法が開発されている。