電気自動車
でんきじどうしゃ
電気モーターを動力源とする自動車。電池を車載する方式(電池式)と走行中に電力を外部から供給する方式(架線式)に二分できる。
また、車載する電池への充電は外部から行なうのが一般的であるが、発電装置(太陽電池、燃料電池など)を車載する方式もある。
ハイブリッドカーは、電気モーターと内燃機関を組み合わせて動力源とする自動車である。
電気自動車は、内燃機関を動力源とする自動車に比べて、エネルギー効率が高い、アイドリングなどの無駄なエネルギー消費がない、一般家庭で充電が可能でガスステーションなどが不要、などの特徴がある。
一方、充電に時間が掛かる、航続距離が短い(特に重量が大きい場合に)などの短所がある。
なお、電気自動車を利用する場合には、住宅で発電した電気を家庭用蓄電池に蓄電した上で充電するなど、自動車を住宅のエネルギー管理の一環に組み込むことができる。
太陽電池
光エネルギーを直接に電力に変える機器。
半導体などが短波長の光に照射されると、その内部の伝導電子が増加するなどの現象が起きる(内部光電効果または光起電効果)。太陽電池は、この現象を利用して直流電流を取り出す機器である。
太陽電池の種類は、その素材や形態によって分類されるが、大別すれば、シリコンを用いるもの、無機化合物を用いるもの、有機化合物を用いるものに分かれる。変換効率、製造コスト、形状などの視点から開発が進められている。
燃料電池
電気化学反応によって発電する装置であるが、特に、水素と酸素を化学反応させ、このとき発生する電気エネルギーを取り出すものをいう。
乾電池等と違って、原料として水素と酸素を供給しなければならないが、供給が続く限り発電が持続する。
二酸化炭素が発生しない、エネルギー変換において熱が介在しない(効率を高くできる)、比較的小規模な装置で発電できるなどの特徴があるとされる。また、発電に伴って熱が発生することから、併せてそれを利用することができる。
燃料電池において化学反応を媒介する役割を果たす物質を「電解質」というが、電解質の違いによって燃料電池にはいくつかのタイプがある。
主なものは、次の通りである(分類は、日本ガス協会資料による)。
1.固体高分子形:イオン交換膜を用い、常温〜90度で作動する
2.リン酸形:リン酸を用い、150〜200度で作動する
3.溶融炭酸塩形:溶融した炭酸塩を用い、600〜700度で作動する
4.固体酸化物形:イオン伝導性セラミックス(安定化ジルコニア)を用い、750〜1,000度で作動する
従って、用途に応じて、これらのタイプを選択することができる。
燃料電池は、住宅の電力源の一つとしても活用できると考えられている。