がけ地
がけち
傾斜が急なため通常の用途に供することができない土地をいい、一般に傾斜度が30度以上のものを指すが、厳密な定義はない。
不動産鑑定や資産課税において土地を評価する場合には、対象となる土地に占めるがけ地の割合に応じて評価額を減価する補正が適用される。
なお、がけ地とほぼ同様の言葉として「法地」があるが、法地は不動産取引においてよく使われ、土地造成によって作られたがけ地を指すことが多い。
不動産鑑定
不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)に基づき、不動産鑑定士が不動産の経済価値を判定することをいう。
不動産の経済価値を判定する方法としては、金融機関による担保評価や、不動産会社による簡易査定などがあるが、不動産鑑定は公式かつ最も信頼性の高い方法であるといえる。
地価公示における標準地の評価や、都道府県地価調査における基準地の評価は、不動産鑑定によって行なわれる。
また民事裁判において、相続された不動産の評価や、金融機関が担保とする不動産の評価が問題になるケースでは、不動産鑑定士または不動産鑑定士補に依頼し、不動産鑑定を行なうのが一般的である。
法地
宅地として使用できない斜面部分のことをいう。
自然にできたもの、切り土や盛土の際に人工的につくられたものの両方を含む。また、敷地補強等のための擁壁設置に伴う斜面も法地である。「法面」と呼ぶこともある。
不動産広告において表示される宅地面積は、法地を含む平面投影面積であるが、一般的には法地面積が別途表示されることはない。ただし、
1.傾斜地を含む土地であって、傾斜地の割合が土地面積のおおむね30%以上を占める場合(マンションおよび別荘地等を除く)または傾斜地を含むことにより土地の有効な利用が著しく阻害される場合(マンションを除く)は、その旨およびその面積
2.土地の有効な利用が阻害される著しい不整形画地および区画の地盤面が2段以上に分かれているなどの著しく特異な地勢の土地についてはその旨
3.土地が擁壁によっておおわれない崖の上または崖の下にあるときはその旨
を、それぞれ明示すべきとされる(不動産の表示に関する公正競争規約による)。