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最終更新日:2024/4/10

譲渡益に対する追加課税

じょうとえきにたいするついかかぜい

土地の譲渡益に対する課税を特別に重くする制度。地価の高騰を背景として、土地投機の抑制を図る目的で1973(昭和48)年に創設された。

重課の内容は次の通りである。

(1)個人の不動産業者等が短期所有(5年以下)の土地を譲渡した場合の事業所得等に対して、譲渡益の52%(所得税40%、住民税12%)等を課す。

(2)法人の土地譲渡益に対する税率を、短期所有(5年以下)の土地について10%、長期所有(5年超)の土地について5%を上乗せする。

しかしながら、この制度は、土地投機抑制の観点、土地取引の活性化・有効利用を図る観点から、1998(平成10)年度から2026(令和8)年度までの間、適用が停止されている。

 

-- 本文のリンク用語の解説 --

所得税

個人の所得に対して課される税金で、国税である。

課税の対象となる所得は、給与所得、事業所得、利子所得、配当所得、不動産所得、譲渡所得、退職所得、山林所得、一時所得、雑所得に分類されている。たとえば、家賃収入など不動産の貸付けによって得る収入は不動産所得、不動産の譲渡によって得る収入は譲渡所得である。

所得額の計算は、所得の種類ごとに定められている方法で行なう。課税額は、退職所得及び山林所得以外の所得については、それぞれの所得額を合算した金額をもとに算定する(総合課税)。また、退職所得および山林所得については、他の所得から分離してそれぞれの課税額を算定する。

所得税の課税額は、(1)所得額から、社会保険料控除、医療費控除、配偶者控除・配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除などの控除対象となる金額の合計額を減じてその差額を求め(これが課税所得金額)、(2)課税所得金額に所得税率を乗じ、(3)さらに、乗じて得た金額から、配当控除、住宅ローン控除(住宅ローン減税)、住宅耐震改修特別控除等の税額控除の対象となる金額の合計額を差し引いて算出する。これが納付すべき税額(基準所得税額)である。

所得税については累進課税制度が採用され、その税率は、課税所得金額が195万円までは5%、これを超える金額については、一定の額を超えるごとに、10%、20%、23%、33%、40%、45%と高くなっていくように設定されている。

なお、2013年から37年までは、復興特別所得税額(基準所得税額に2.1%を乗じた金額)を加算して納税しなければならない。

また、所得税は申告によって納付するが、申告納税額は、基準所得税額と復興特別所得税額の合計額から源泉徴収税額および外国税額控除額を差し引いた残りの金額である。従って、申告の必要がない場合もあるし、申告によって税金が還付される場合もある。

住民税(個人)

居住する個人に課せられる地方税で、道府県民税と市町村民税を合わせたものをいう。

地方税は、所得に対して課せられる「所得割」と、定められた額が一律に課せられる「均等割」とがある。両者を合算したのが住民税額である。
地方税は、その年の1月1日現在で居住しているところで課され、所得割の税額は、前年の1月から12月までの所得に応じて算出される。また、その賦課徴収は市町村が一括して行なう。