有線
ゆうせん
放送や通信において、同軸ケーブル、光ファイバーなどの伝送線を使って信号を伝達する方式。有線放送、有線電話、ケーブルテレビ(CATV)などで使われている方式である。これに対して、電磁波の空中伝播作用によって伝達する方式が「無線」である。
有線は、電波障害、磁気嵐などの影響を受けることなく安定した信号伝達を確保でき、また、多チャンネル放送、大容量通信にも適するが、伝送線を敷設しなければならず、受信場所が固定される。
例えば、CATVは、放送電波(無線)を高性能アンテナで受信し、自主番組等と一緒にケーブル(有線)で配信するしくみで、ケーブルによるインターネット接続サービスが付加されるなど、有線の特徴を活かした放送・通信サービスである。
光ファイバー
ガラスやプラスチックの細い繊維を芯として光を通す通信ケーブルのこと。通信データを光の信号でやり取りするため、高速・大容量の情報通信が可能になる利点がある。
ADSLの通信速度が2Mbps〜数十Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)であるのに対して、光ファイバーでは最大通信速度が1Gbpsで設定されているケースが多い(ただし、これはあくまでも理論上の数値であり、一般的には100Mbps以上であれば速度的には問題ないとされている)。このため光ファイバーは、映画などの動画を配信できる情報通信技術とされている。
なお、光ファイバーを各家庭へ引き込むことを「FTTH」(Fiber To The Home)というが、ここから転じて、家庭用の光ファイバー通信サービスのことを「FTTH」と呼ぶ場合がある。
CATV
通信ケーブルによってテレビ番組を各家庭へ送るサービスをいう。
もともとは難視聴地域対策として開始されたが、既存の番組を配信するだけでなく、ケーブルテレビ会社が独自に番組を作成・配信したり、通信ケーブルを利用した高速インターネット接続サービスを提供するなど、事業の範囲が拡大してきている。
テレビ放送と異なり、双方向の通信が可能なことが特徴である。