最終更新日:2019/9/25
蛍光灯
けいこうとうガラス管の内面に塗った蛍光物質を発光させる照明灯。
蛍光灯のガラス管には、アルゴンなどの希ガスと少量の気体水銀が封入され、内面には蛍光塗料が塗られている。そして、放電によって電子が管内の水銀原子に衝突して紫外線が放射され、さらにその紫外線が塗られた蛍光物質を照射して可視光線が発生する。これが発光のしくみである。
蛍光灯が点灯するためには放電を始動させるための装置が必要で、その装置にはいくつかの種類がある。たとえば点灯管(グロースタータ)はその一つである。
光で照らして明るくすること。照明のためには、光源を選択し、その配置などを決めなければならない。 照明の光源は、一般に、白熱灯、蛍光灯、LEDなどの電力灯が使われているが、ガス灯、ろうそく、灯油ランプなどを光源とする照明もある。また、照明の方法には、光源の位置に応じて、天井灯、壁面灯、吊下灯、卓上灯、街灯、提灯などが、光のあて方に応じて、全域照明、スポットライト、間接照明、サーチライトなどがある。さらには、シャンデリアのような装飾性や、光量調節の可否などの機能性を備えた照明もあって、その種類は多様である。
発光ダイオード(LED)を光源とする照明器具。LEDはLight Emitting Diodeの略語で、電圧を加えると発光する半導体素子である。
LEDが発光するのは、P型半導体(正孔が多い)とN型半導体(電子が多い)を接合した素子に順方向に電圧をかけると、正孔と電子とが再結合してエネルギーが発生し、光となるからである。LED照明はその現象を利用した器具である。この場合に放出される光は、半導体を構成する化合物によって波長が異なっていて白色ではない。そのため、照明に用いるためには白色にする必要があるが、その方法には、大きく分けて、青色LEDの光を蛍光体に通して白色に変換する方法と、異なるLEDが発光する青・赤・緑の光を混光して白色にする方法とがある。現在は前者の方法が普及している。
LEDは、発光方法の特質から、白熱電球に比べてエネルギー効率が高く耐久性に優れるとされるが、高価である。
なお、白熱電球はフィラメントに通電することによって生じる熱輻射発光を、蛍光管は放電で生じる紫外線が蛍光体に当たって可視光線に変わる現象を、それぞれ利用した照明器具である。