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最終更新日:2021/5/6

基礎工事

きそこうじ

建物基礎を構築する工事。建物の基礎は建物と地盤とをつなぐ構造物で、建物の荷重や加わる外力を安全に地盤に伝え、地盤の沈下や変形に対して耐える構造でなければならないとされている。

基礎の形式は、杭を地盤に打ち込んで基礎とする「杭基礎」と、地盤をそのまま基礎とする「直接基礎」とに大別される。直接基礎はさらに、主な柱の下のみに基礎構造物を設置する「独立基礎」、柱や壁の下に連続して基礎構造物を設置する「布基礎」、建物底面の全体を一枚の構造物で支える「ベタ基礎」に分かれる。

なお、基礎の設計・施工に当たっては、あらかじめ地盤調査を実施する必要がある。

 

-- 本文のリンク用語の解説 --

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。 具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

基礎(建物の〜)

建物の荷重を地盤に伝えるための構造のこと。

直接基礎と杭基礎の2種類に分かれる。

直接基礎には、独立基礎(独立フーチング基礎)、布基礎(連続フーチング基礎)、べた基礎などの種類がある。

地盤沈下

地盤が圧縮され、沈んでいく現象をいう。 単に地盤が低下するだけでなく、沈下量が場所によって異なることによる不同沈下、支持層に支えられた構造物が相対的に高くなる抜け上がりなどの現象を伴うことが多い。
その原因は、主として地下水の過剰な汲み揚げである。ときには、埋め立て地や盛土が荷重により圧縮されて沈下することもある。

建物等の地上構造物の損壊や傾きの発生、地中のガス管等のライフラインの破損、津波や高潮に対する脆弱性の増大などの被害が生じることがある。新築分譲した建物が地盤沈下によって損壊したときには、原因によっては瑕疵担保責任を問われる恐れが大きい。

杭基礎

直接基礎では十分に建物を支持できない場合に用いられる基礎。
コンクリート製などの杭を打設して硬い地盤まで到達させ、その杭の上に建物の土台を築くものである。

また固い地盤がない場合には、杭自体の摩擦力で、建物全体の荷重を支える方法が取られる。

直接基礎

建物の荷重が、基礎を通じて直接的に地盤に伝達されるとき、この基礎を直接基礎という。 直接基礎には「独立基礎」「布基礎」「べた基礎」の3種類がある。

独立基礎

独立フーチング基礎ともいう。 主要な柱の底部に、それぞれ独立したフーチングを置いた基礎である。

布基礎

連続フーチング基礎ともいう。 建物の土台に沿って、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
なお、布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。

べた基礎

基礎の底部が隙間なく連続し、基礎の底部が一枚の板状になっている基礎のこと。