このページを印刷する

最終更新日:2021/10/6

重要土地等調査規制法

じゅうようとちとうちょうさきせいほう

重要施設または国境離島等の機能の阻害を防止するため、その機能を阻害する行為に供される恐れのある施設周辺及び国境離島等の土地(重要土地)のうち一定のものを指定し、調査、規制等の措置を講じることを定めた法律。正式な名称は、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」で、2021年6月に制定された。

重要施設とは、自衛隊の施設、米軍基地、海上保安庁の施設のほか、機能が失われると国民の生命、身体、財産に重大な被害が生じる恐れのある政令で指定される生活関連施設である。

重要土地等調査規制法で定められている主な措置は、次の通りである。

1)「注視区域」(重要施設または国境離島等の機能を阻害する行為に供することを特に防止する必要があるとして指定される重要施設の敷地周囲おおむね1,000メートル以内の土地及び国境離島等の土地の区域)における区域内の土地及び建物の利用等の状況調査、土地等を機能を阻害する行為に供しない旨の勧告・命令

2)「特別注視区域」(注視区域うち、重要施設または国境離島等の機能が特に重要または阻害が容易であって機能の代替が困難である場合に指定される重要施設の敷地周囲おおむね1,000m以内の土地及び国境離島等の土地の区域)における土地及び建物の所有権等の移転等の届出

-- 本文のリンク用語の解説 --

注視区域

地価が一定の期間内に相当な程度を超えて上昇し、またはその恐れがある区域において、適正な土地利用の確保に支障を生ずる恐れがあるときは、知事は注視区域を指定することが可能となる(国土利用計画法第27条の3)。 注視区域に指定されると、注視区域が市街化区域である場合には、その注視区域内の2,000平方メートル以上の土地を取引しようとする者は、あらかじめ知事に届出を行なうことが必要となる(国土利用計画法27条の4)。
知事は6週間以内に審査を終え、必要な場合には勧告を行なうことができる。取引をしようとする者がこの勧告に従わないときは、知事はその者の氏名・商号等を公表することができる(国土利用計画法第27条の5)。 注視区域では監視区域よりも土地取引の規制の程度が緩やかであり、注視区域の指定でも効果がない場合について、監視区域への移行が予定されている。