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最終更新日:2024/3/28

受働土圧

じゅどうどあつ

 土砂の崩壊を防ぐために設けられる壁を擁壁という。住宅等が斜面に建設された場合に土を支えるために擁壁が設けられる場合があるほか、地下室の外壁も擁壁に当たる。重力に従い、下へ向かって自然に崩壊しようとする土から擁壁が受ける圧力を主働土圧というが、これに対して地震動など外力によって擁壁が動いたり変形して土を押したときに土の側から抵抗・反発するときの圧力を受働土圧という。

 地中の擁壁が土を水平方向に押すとき、受働土圧が働くことによって、土は地面に向かって押し上げられることになる。

 

-- 本文のリンク用語の解説 --

擁壁

崖を覆う人工の壁のこと。土圧を受け止め、土の崩壊を防止する設備である。主に、敷地と道路に高低差がある場合や、敷地の背後に崖がある場合に設置される。

擁壁は、単に崖を補強するものではなく、土砂の崩壊を防止することが重要な役割である。過大な基礎圧力、水位の上昇等が加わったときに、転倒・滑動せず、安定性を保つ性能を備えていなければならない。

擁壁の種類は、構造によって、重力式擁壁、半重力式擁壁、片持ち梁式擁壁、控え壁式擁壁、支え壁式擁壁、石積・ブロック積擁壁などに分類できる。

なお、建築基準によって、高さが2mを超える擁壁を造る場合には、建築主事の建築確認を受ける必要がある(建築基準法第88条1項・同施行令第138条1項5号)。

地下室

地階に設けた室のことである。
建築基準法では、床面から天井までの高さの3分の1以上が平均地盤面より下にある部屋を「地下室」と呼んでいる。 例えば、地下室の床面から地下室の天井までの高さが2.4mであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さを80cm以上にすれば、法律上は「地下室」であるということになる。
このように、地盤面から見れば「やや下にある1階部分」のように見える場合でも、法律上は「地下室」ということになる。

ただし、地下室に関する容積率の優遇措置を受ける場合には、地下室の天井が地盤面の上に出ている高さが1m以下であることが必要である。この場合には、地下室の床面から天井までの高さが2.4mであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さは140cm以上にしなくてはならない。つまり、天井高の半分以上が地盤面より下に埋まっている状態となる。