不動産
不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。
宅地建物取引業者
宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業免許を受けて、宅地建物取引業を営む者のことである(宅地建物取引業法第2条第3号)。
宅地建物取引業者には、法人業者と個人業者がいる。
なお、宅地建物取引業を事実上営んでいる者であっても、宅地建物取引業免許を取得していない場合には、その者は宅地建物取引業者ではない(このような者は一般に「無免許業者」と呼ばれる)。
不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)
不動産の広告に関する不動産業界の約束事であり、公正取引委員会および消費者庁長官が正式に認定したものを「不動産の表示に関する公正競争規約」という。
不動産業界では一般的に「表示規約」または「広告規約」「公取規約」と呼んでいる。
この表示規約が最初に作られたのは1963(昭和38)年のことであり、その後、10回以上も改正されて、不動産の広告に関する最も詳細な規制として、不動産会社に広く遵守されている。
この表示規約の改正作業や、表示規約に違反した不動産会社への警告などを行なっているのは、全国各地に設立されている「不動産公正取引協議会」である。
売主
不動産の売買契約において、不動産を売る人(または法人)を「売主」という。
また不動産広告においては、取引態様の一つとして「売主」という用語が使用される。
この取引態様としての「売主」とは、取引される不動産の所有者(または不動産を転売する権限を有する者)のことである。
貸主
不動産の賃貸借契約において、不動産を貸す人(または法人)を「貸主」という。
不動産取引においては、取引態様の一つとして「貸主」という用語が使用される。
この取引態様としての「貸主」とは、「賃貸される不動産の所有者」または「不動産を転貸する権限を有する者」のことである。
貸主は宅地建物取引業免許を取得している場合もあれば、そうでない場合もある。
なお、不動産を賃貸することのみを業として行なう場合には、 宅地建物取引業の免許を得る必要はない。
媒介
私法上の概念で、他人間の契約等法律行為の成立に向けて行う事実行為をいう。代理や取次と違って、法律行為ではないとされる。
不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つでもあり、不動産の売買・交換・賃貸借について、売主と買主(または貸主と借主)との間に立って取引成立に向けてなす活動がこれに該当する。
なお、「仲介」は「媒介」と同じ意味である。
代理(宅地建物取引業法における〜)
不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つ。
宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主の代理人や買主の代理人となって(または貸主の代理人や、借主の代理人となって)、取引成立に向けて活動するという意味である。
仲介
不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つ。
「媒介」と同意。