日本の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地(海域の景観地を含む)であつて、環境大臣が区域を定めて指定したものをいう。その管理は、原則として環境大臣が担う。
国立公園の区域内で次の行為をしようとする場合には、30日以上前に環境大臣に届けなければならない。
一定規模以上の工作物の新築・改築・増築、土地の形状変更、水面の埋立等、鉱物や土石の採取、特別地域内の河川・湖沼の水位・水量の増減、広告物の設置等、一定区域での海底の形状変更
この場合、環境大臣は、風景を保護するために必要な限度において、届出のあった行為を禁止・制限・必要な措置の実施を命ずることができる。
また、環境大臣が公園の風致を維持するため国立公園区域内に指定した「特別地域」においては、次の行為について許可が必要である。
工作物の新築・改築・増築、木竹の伐採、土地の形状変更、水面の埋立等、鉱物・土石の採取、物の集積・貯蔵、河川・湖沼の水位・水量の増減、湖沼への汚水等の排出、広告物の設置等、屋根・壁面等の色彩の変更、指定地域での車馬等の乗り入れ、高山植物等の採取・損傷、植物の植栽・播種、動物の捕獲・殺傷、動物の卵の採取・損傷、動物の放出(家畜の放牧を除く)
そのほか、特別地域内に指定された「特別保護地区」、国立公園区域内に指定された「海域公園地区」においては、それぞれの景観を保全するために一定行為について環境大臣の許可が必要である。また、特別地域又は海域公園地区内に指定された「利用調整地区」においては、風致又は景観の維持とその適正な利用を図るため、原則として地区内への立入りが禁止されている。