不動産の収益性を一般的に示すための指標をいう。
個別の不動産についての収益性ではなく、不動産市場全体の動向を収益性の視点から把握できる指標でなければならないとされる。
不動産の収益性は、大きく、
1.期間中に得られる純収益(賃料等と管理費用等の差、インカムゲイン)
に分かれるが、不動産投資インデックスは、両者を総合化したもののほか、それぞれを独立させて指標化する場合もある。
また、不動産の特徴から、地域性や不動産の種類に応じた収益性の把握が可能でなければならないほか、他の投資商品と比較可能であること、十分な頻度と継続性が確保されていること、豊富なデータによる信頼性の高い算出方法であることなどが要求される。特に、不動産取引データの多くは非公開であるため、不動産投資インデックスの作成には困難が伴うとされている。現実にもいくつかの試みはあるものの、現在のところ標準的な不動産投資インデックスは存在しない。
なお、地価の動向など不動産市場の一般的な動向を、収益性に限定せずに把握する指標を「不動産インデックス」とよぶことがある。