賃貸借契約のうち、その期間が限定されているものをいう。
被保佐人もしくは被補助人(いずれも精神上の障害により事理弁識の能力が不十分(「被保佐人」は著しく不十分)であるとして家庭裁判所の審判を受けた者、「準禁治産者」を参照)であるため処分行為能力が制限されている者または権限の定めのない代理人等の処分権限を有しない者が賃貸借する場合には、賃貸借契約の目的物に応じてその期間が制限されている。例えば、山林以外の土地については5年、建物については3年である。
従来、この期間を超えない賃貸借については、抵当権の登記後に登記したものでも抵当権者に損害を与えない限りこれに対抗できるとされていたが、この規定を悪用する例があるため、その特例は廃止された(「占有屋」参照)。