マンションの管理をマンション管理組合以外の第三者が行なう仕組みをいう。
マンションの管理は、一般的には、区分所有者が管理組合を組織し、管理の実務は管理組合が管理会社に委託する方法が採用されている。しかし、多様な居住者の合意形成が困難であったり、居住者の高齢化や住戸の賃貸化などによって管理組合の運営が困難となったり、管理組合の役員に過重な負担がかかるなど、管理組合がマンションの管理に責任を負う方法が、常に円滑に機能するとは限らないという実態がある。そこで、管理組合以外の者が管理責任を担う方法が提案されている。
提案されている方法は、大きく2つある。
1.建物の区分所有等に関する法律に定められている管理者(管理組合が管理する場合は、通常、理事長が管理者とされる)として、区分所有者以外の第三者を選任して管理を委任する方法
2.区分所有者以外の第三者にマンションを信託して、その信託受託者が管理に当たる方法
この両方の方法を総称して管理者管理方式という場合もあるが、狭義には、1.の方法のみを指すこともある。
マンション管理の方法をめぐっては、管理組合や管理者管理方式のあり方を含めて、区分所有者、マンション管理業者、マンション販売業者、マンション管理士などの関係者の意見がさまざまに錯綜しているのが現状である。