アメリカにおいて、金融保証保険を専門に行なう保険会社をいう。“Monoline Insurer”または“financial guarantor”と称され、半世紀近くの歴史を有する。
金融保証保険とは、債権に債務不履行が発生した場合に、約定どおりのスケジュールで元利支払いすることを保証する保険であり、金融上の信用補完機能を担う。保証保険の対象となる債務は、公債、資産を担保にした証券など、元本が確定した金融債務に限られている。
債券発行者は、モノラインの保証を得ることによって資金調達コストを下げることができる。そのため、モノラインには最高度の信用力(非常に高い格付け)が必要とされている。
なお、モノラインについては、サブプライムローン問題によって債務不履行の増加が見込まれたことを背景にして、モノラインの信用力に不安が生じてそのその保証力が弱くなれば、債券価格が下落し(資金調達コストは上昇する)、金融債権の価値が毀損され、それを保有する金融機関等の経営などに悪影響が生じる恐れがあるとされた。しかし、金融危機が収束したのちは、地方債市場での役割が拡大するなど、投資家の損失回避の機能が再確認されている。