都市活動に伴う温室効果ガス(主として二酸化炭素)の排出を抑制する取り組みをいう。
住宅の環境性能向上などの単体対策のみでなく、都市に関する諸施策を総合的に推進することに特徴がある。
国土交通省は、2010(平成22)年8月に都市の低炭素化を進めるための手引きとして、「低炭素都市づくりガイドライン」を策定・公表。この「低炭素都市づくりガイドライン」は、2012(平成24)年の「都市の低炭素化の促進に関する法律」施行にあわせた「都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針」および「低炭素まちづくり計画作成マニュアル」の策定を受け「低炭素まちづくり実践ハンドブック」として、その内容を再構成した。そこでは次のような方針が示されている。
1.コンパクトな都市構造の実現と交通対策
・集約型都市構造の実現(集約拠点への公共施設・サービス施設等の立地および居住の誘導など)
・交通流対策の推進(交通需要マネジメントなど)
・公共交通機関の利用促進(公共交通機関の整備およびサービスの改善)
2.エネルギーの効率的な利用と未利用・再生可能エネルギーの活用
・低炭素に寄与する省エネルギー建物への更新(集約化による建物更新の機会を捉えたエネルギー利用の効率化など)
・エネルギーの面的活用(一体的な土地利用更新の契機等を捉えた面的エネルギーシステムの導入)
・未利用・再生可能エネルギーの活用(未利用エネルギーの賦存量と需要の調整など)
3.緑地の保全と都市緑化の推進
・吸収源の確保(緑地の保全・創出など)
・木質バイオマス利用の推進(緑地の保全・管理+市街地での木質バイオマス利用)
・ヒートアイランド対策による熱環境改善(多様なスケールに応じたヒートアイランド対策の連携)