消費者金融や手形割引などの貸金業について、その運営を規制し、資金需要者等の利益の保護を図るための法律。1983(昭和58)年に制定されたが、多重債務問題への対応などのために2006(平成18)年に大幅に改正され、2010(平成22)年6月から全面的に施行された。
貸金業法が定める規定のうち主なものは次のとおりである。
1.借入残高の総量規制
貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合には、新規の借入れができない。その確認のため、借入れの際に「年収を証明する書類」が必要となるほか、指定信用情報機関による信用情報の収集提供が行なわれる。
2.上限金利
利息制限法による上限金利(10万円まで20%、10万~100万円18%、100万円超15%)を超える利息(利息には、礼金、割引金、手数料、調査料などの名目を問わず債権者が受け取る元本以外の金銭(公租公課等を除く)を含む)を伴う貸付等を禁止し、その行為を行政処分の対象とする。また、出資法の上限金利(20%)を超える貸付等は刑事罰の対象とする。
3.業務の適正化
1)営業の登録、指定紛争解決機関との契約締結、返済能力の調査等の義務付け
2)断定的判断の提供、過剰貸付け、誇大広告等の禁止
3)営業所ごとの貸金業務取扱主任者の設置
(参考)貸金業法等の改正による上限金利(金融庁ホームページより)