都市河川において、洪水予防の目標となるべき降雨が生じた場合に洪水(破堤、溢水による外水の流入)による浸水が想定される区域をいい、「特定都市河川浸水被害対策法」に基づいて国土交通大臣または都道府県知事が指定する。
都市洪水想定区域については、市町村地域防災計画において、浸水の発生または発生の恐れに関する情報の伝達方法、避難場所など、都市洪水が生じたときの円滑かつ迅速な避難の確保を図ることとされている。
なお、同様の降雨によって都市浸水(下水道等の排水施設や公共の水域に雨水を排出できないことによる内水による浸水)が想定されるとして指定される区域を「都市浸水想定区域」という。
内水排除によって河川水位が上昇するなど、都市洪水と都市浸水とは相互に影響を及ぼす関係にあることから、都市の浸水被害対策に当たっては両者を一体的に考えなければならない。