明確な定義はないが、地域社会が持続するための政策をいう場合が多い。狭義には、「まち・ひと・しごと創生法」に基づいて推進されている政策をさすこともある。
地方創生が政策課題となっているのは、少子高齢化が急速に進行し、特に地方都市や過疎地域の市町村においてその影響が深刻になっているからである。例えば、人口急減による労働力人口の減少や消費市場の縮小が生じ、それが生活サービスの低下を招き、人口の流出を加速する。地域社会や地域経済が縮小のスパイラルに陥る恐れが大きい。
地方創生はこのような事態に対応する政策であり、その基本は、それぞれの地方が独自性を活かして、多様な地域社会を創り出していくことである。またその基盤として、地方の自主性・自立性を高めるべく、分権型社会を確立することも政策課題とされている。
具体的な施策は、① 地方における安定した雇用の創出、②地方への人口移動の推進、③若い世代の結婚・出産・子育てに対する支援、④「しごと」と「ひと」の好循環を支える「まち」の活性化、という4つの目標を設定し、それに即して展開されている。