浸水の拡大を抑制する効用があると認められる区域として水防管理者が指定した地区。水防法に基づいて指定される。
浸水被害軽減地区は、洪水氾濫の際に浸水拡大を抑制する施設として活用するため、その保全を図る地区で、指定されるのは、次の両方を満たす区域である。
1)洪水浸水想定区域(想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域)内の区域
2)帯状の盛土構造物が存する土地の区域(たとえば輪中堤防)
浸水被害軽減地区においては、土地の掘削、盛土または切り土その他土地の形状を変更する一定の行為をしようとする者は、行為に着手する日の30日前までに、行為の種類、場所、設計又は施工方法、着手予定日等を水防管理者に届け出なければならない。届出があった場合に、水防管理者は、当該浸水被害軽減地区が有する浸水の拡大を抑制する効用を保全するため必要があると認めるときは、届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
また、浸水被害軽減地区における行為の制限は、宅地建物取引業法における重要説明事項の対象である。