不動産を識別・特定するための番号。不動産データを効率的に活用するためのもので、個々の不動産に対して、共通のルールに基づいて付与される。IDは英語のidentificationの略語である。
不動産IDの付与方法やその取り扱いについては、「不動産IDルールガイドライン」(国土交通省不動産・建設経済局、2022年3月)によってルールが示されている。
不動産IDは、不動産登記簿に付された不動産番号(13桁)に基づき付与することとされている。また、取引の単位であるが不動産番号がない不動産(商業用建物等の各階、賃貸共同住宅の各部屋、区分所有建物の建物全体等)については、不動産番号に識別番号(4桁)を付加して特定できるようにする。
不動産IDの利用については、 例えば、売買や賃貸の仲介等における物件情報、不動産の性能や管理に関する情報、都市計画やハザードマップ等での表示情報などと結び付けて活用できるとされている。一方で、不動産に関する情報は、プライバシーに属するもの(個人情報)を含む場合が多いことから、個人情報や内部情報が許諾なく流出しないように注意しなければならない。