大都市の都心周辺領域において居住環境や都市機能が悪化し、都市が衰退する現象。明確な定義はないが、先進工業国が共通に抱える問題とされている。
主な現象として、雇用機会の減少などによる経済的な衰退、不良住宅の残存などによる建造物の老朽化、貧困層等の集中、コミュニティ意識の低下などがある。ただ、その現れ方や様相は国や地域によって異なる。
インナーシティ問題への対応として、建物の修復・改修やクリアランスによって居住環境を向上させること、既存の建築物等を活かし低価格・小規模な業務・商業空間を形成すること、地区のコミュニティ活動を活性化することなどの取り組みが進められている。